エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)とその予防

 

ここ数年『エコノミークラス症候群』について話題になっておりますが、これは何もエコノミークラスに乗った人だけに怒ることではありませんし、飛行機に乗らない場合でも起り得ることなので簡単にまとめてみました。

【エコノミークラス症候群】
  
飛行機の座席に,長時間,同じ姿勢で座り続けることによって発生しやすくなる症状の総称。
  深部静脈血栓症(俗に旅行者血栓症)など。

【深部静脈血栓症】
  
深部静脈で血栓が発生する病気。血液の循環を妨げるほか,血栓が血流に乗り脳・肺・心臓
  などに移動することで,それらの臓器に損傷を与える場合もある。

                                   ・・・以上2点の出典:デイリー新語辞典

【JALのサイトでは・・・】
  長時間下肢を動かさずに座っていると、大腿の奥にある静脈に血のかたまり(深部静脈血栓)が
できることがまれにあります。
この血栓が怖いのは、歩いている間にその一部が血流に乗って肺にとび、肺の血管を閉塞して
しまうことです(肺塞栓)。
当初、深部静脈血栓が航空機内のエコノミークラスの旅客から報告されたため、エコノミークラス
症候群の名前で知られるようになりました。
しかし、座席のクラスに関係なく、また航空機内以外の交通機関や劇場でも一定の姿勢のまま
長時間動かなければ、同様の危険性があるとされています。

  

さて、以上のことからわかるように、何も飛行機に乗った人だけに起る危険ではないのです。普段の生活において、例えば事務職などで長時間座ったままで仕事をしていれば起る危険性もあるし、手術後に寝たきりでいても起る危険性はあるのです。では、どのようにして予防したらいいのでしょうか?

【飛行機内での予防法】
  
1.こまめに脚を動かす。
     かかとの上げ下げ、靴を脱いで脚指の運動をする。
     
…ちなみに私は座る部分にかかとをかけたいわゆる「体操座り」なども取り入れたりしてます。

  2.ドリンクサービスを断らない。
     ただでさえ乾燥している機内での水分補給は大事です。適度な水分を採ることで血液の
     濃度を下げましょう。ただし、この場合アルコールはNO!です。

  3.トイレはガマンしないように!
     閉鎖された空間なので、トイレに行くことで適度な運動をしましょう。
     また、トイレ付近(中じゃダメよっ!)のスペースを利用したストレッチなども効果アリです。

  4.機内での服装
     身体を締め付けないゆったりとした服装で、靴もヒモなどで締めないタイプがベスト。

 

【普段の生活の中、手術後などの予防法】
  
1.基本は長時間同じ姿勢を取り続けないということなので、その点に注意して、適度な運動を
    心がければ問題ないでしょう。

  2.手術後の場合は、それぞれの病院の先生や看護婦さんの指示に従ってください。
     
…ちなみに私が入院・手術をしたときは、手術翌日からなるべくベッドの上で動くようにと指示され、
        寝返りはうてないものの、横向きなどにされましたねぇ。
        あとは、ベッドの上半分を起こされて短時間とはいえ、まだ抜糸前なのに上半身起こされたりとか。

 

最後に・・・。
  もし、飛行機を降りたあとに具合が悪くなった(胸がムカムカする等)、大腿から下肢にかけて
腫脹・痛み
  のような症状が出たなどの場合は、迷わず病院で診療を受けるようにと、JALでは提言しています。

皆さんも充分に注意して、せっかくの楽しい旅行が台無しにならないように心がけてくださいね。

 

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